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“認知症800万人"時代 認知症をくい止めろ(NHKスペシャル)

  
2014年7月20日(日)放送のNHKスペシャル「“認知症800万人"時代 認知症をくい止めろ
 ~ここまで来た!世界の最前線~」を見た。ようやく認知症を克服する光が見えてきた感じがする。

認知症が進行してこのまま寝たきりになると思われた老人が二ヶ月後、見違えるほど元気になっていた。男性に一体何が起きたのか?認知症の進行をくい止める方法が見えてきた!

今年になってこれまでの常識を覆すほどの認知症対策が世界で次々と成果を上げている。番組は認知症の最前線を紹介する。

まずは、認知症の進行を食い止める可能性のある薬が意外なところで見つかった。

また、介護の現場では、介護者を悩ませる徘徊や暴力がある方法で穏やかになることが分かった。

認知症が心配で仕方が無い人、家族が認知症の人に朗報。認知症をくい止める世界の最前線の動きは必見である。

1.アルツハイマー病がどのように進行するかについて:

厚生労働省研究班の調査によれば、認知症の内訳は、
・アルツハイマー病 68%
・血管性認知症   20%
・レビー小体型など 4%
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2014年7月20日(日)放送のNHKスペシャル「“認知症800万人"時代 認知症をくい止めろ」から。

・アルツハイマーは発症する25年前からアミロイドβが溜まる
・発症5年ほど前から軽い物忘れが始まる
・海馬は発症の15年ほど前から徐々に縮んでいく。
・発症すれば記憶力低下が顕著になり、更に進むと体の機能も落ちて介護が必要になる。

2.アルツハイマーをくい止める動き:

シロスタゾール:

アルツハイマーをくい止める薬は今年2月、日本で見つかった。きっかけは淡路島で行われた調査で、何故かアルツハイマーの進行が遅い人達がいるという報告だった。
ある人は、アルツハイマー病と診断されて5年経過して、本来なら段々自力でやるのが難しくなる時期にもかかわらず進行が止まっていた。認知機能の検査で5年前、30点満点で23点で認知症と診断されたが、 最近の検査でも同じ23点で進行が見られなかったと言う。
洲本伊月病院岡田雅博院長は、「明らかに症状の進行が遅い人達がいる事に気づいた。調べてみると進行が遅い人達に意外な共通点がある事が分かった。みんなシロスタゾールという脳梗塞の再発を防ぐ薬を飲んでいた。この薬は血液をさらさらにする効果がある。 更に詳しく調べてみると、シロスタゾールを飲んでいない人に比べて、その薬を飲んでいる人達は認知機能の低下が80%も抑えられていることが分かった。びっくりした。 期待以上だと思う。予想以上に効いていると思う。」と言う。

シロスタゾールにどんな効能があるのかを国立循環器病センターの猪原匡史神経内科医長等が調べたところ、マウスの脳に蓄積したアルツハイマーの原因物質であるアミロイドβがシロスタゾールを投与すると減少することが分かった。
シロスタゾールは血管の筋肉を動かす働きがあり、溜まっていたアミロイドβを除去したと考えられている。脳の血管の断面を見ても、シロスタゾールを投与すると、 アミロイドβが溜まって内側がぼろぼろになっている血管が一目で分かるほど綺麗になっていた。 シロスタゾールでの治療を研究している猪原医長は「非常に劇的な効果では無いかと感じた。認知症の征圧の糸口になるだろう」と言う。

インスリン:

ワシントン大学の研究で、アルツハイマー病では脳の糖尿病との言える状態が起きていることが分かって来た。糖尿病はインスリンの働きが悪くなり、細胞が糖を上手く取り込めなくなる病気で細胞がエネルギー不足になる。発症15年前から糖を取り込む力が低下している部位が現れ、年月と共にその面積が増えていき、発症寸前では脳全体がエネルギー不足になっている事が分かった。
九州大学生体防御医学研究所の中別府雄作教授は、「脳で起こっているのは脳の細胞が血液中の糖を取り込めない状態で、そういう意味では糖尿病と言ってもいい状態」と言う。

米国・ウエイクフォレスト大学では、脳の糖尿病に対してインスリンを直接脳に送り込む実験を始めた。これは鼻腔からスプレーでインスリンを20秒間噴射するもの。 鼻から入れると脳に移行しやすいと言う。
患者104名の試験の結果、インスリンを投与された人の脳では糖を取り込めない部分の面積が減っていたと言う。インスリンを多く投与した人ほど認知機能の低下が抑えられていた。

「インスリンは既に使われている薬だから、効果が確かめられたらすぐにアルツハイマー病の治療に応用されるだろう」とウエイクフォレスト大学スザンヌクラフト教授は言う。

新薬ではなく既存薬が役に立つ事が分かった。

「アルツハイマー病の臨床試験で有効性なしとされた薬がこれまでに100種類以上ある。新薬なら開発に15年から20年かかるが、シロスタゾールやインスリンは、現在は認知症の治療薬としては使えないが、3年程度の臨床試験をクリアして2020年の東京オリンピックの年あたりからは使えるだろう」と猪原医長は言う。
日本認知症学会副理事長の山口晴保群馬大学教授は、「鼻の奥には脳からの嗅神経が出ているのでインスリンの噴射を吸収し、海馬に近いところに効率よくインスリンを届けられる」と言う。

3.症状が改善、介護現場が穏やかになるユマニチュードの驚きの実力

ユマニチュード(Humanitude)の開発者であるフランス人イヴジネスト(認知症介護30年の専門家) がユマニチュードを教えるために来日した。 ユマニチュードとは認知症患者に徹底して人間らしく接することで行動心理症状を和らげる方法である。

認知症の患者に接する時に大切なのは「見つめる」「話しかける」「触れる」「寝たきりにしない」の4つのポイント。

具体的には、
・笑顔で見つめ話しかける。
・相手の名前を呼ぶ
・つかむのではなく優しく触れる
・話しかけ続けながら世話をする
・1人にしない
・寝たきりにさせない
等。

相手に「貴方は人間であると伝え続けるのがユマニチュードの哲学です。この方法で認知症の人だけでなく、家族やケアに関わる全ての人たちが共に穏やかに過ごせるようになる。」とイヴジネスト氏。

この介護によって、これまで患者が突然怒り出すような険悪な介護現場が一変した。
患者は笑い、素直に歩くようになったという。

国立長寿医療研究センター脳機能診断研究室 中村昭範室長は、「顔の表情や視線などコミュニケーションシグナルに特に注目して積極的に介護に使う事で心の通い合う介護が実現出来る」と言う。

ユマニチュードの普及に取り組む、国立病院機構東京医療センター本田美和子医師は、「大切なことは、患者にびっくりさせない事」と言う。つまり、患者の前にいきなり顔を出すとびっくりするので、遠くからにっこりしながら、目を見ながら徐々に近づいていくとよい。
そして、こんにちは、xxサンと声をかける。車いすを押すときなどは、私はここにいると相手に分かってもらえるよう片手を患者の肩に少し力を入れて置くと良い。

積極的に触ることが認知症に大きな効果があるという研究がある。

認知症の患者にしばしば見られる徘徊や暴力は介護者を悩ましている。

ワシントン大学エラインペスキンド教授はストレスを感じたときに分泌される「ストレスホルモン」に目を付けた。
「私たちの研究で攻撃的な行動や介護の拒否、徘徊といった深刻な振る舞いの多くはストレスホルモンが原因だと分かった」とペスキンド教授。
ストレスホルモンの量が多いと行動心理症状が頻繁に起きるが、特にアルツハイマー病の患者ででは、ストレスホルモンが通常より多くなりやすい事が分かった。ストレスホルモンの量をコントロールしているのは海馬である事が分かった。アルツハイマー病では海馬が萎縮し、ストレスホルモンを減らすブレーキの機能が弱まり脳が興奮して暴力や徘徊などが起きやすくなる。
アズサパシフィック大学リンウッズ准教授は、「患者に積極的に優しく触れるケアの後は患者は心地よくなりストレスホルモンの分泌量は減り徘徊や暴力は減ることが分かった。」と言う。

浜松医科大地域看護学講座による調査では、優しく触れるケアで71%の人で攻撃的言動や徘徊が治まってきたという。

浜松医科大鈴木みずえ教授は「触れると言う事で認知症の方たちが人間らしい生活をケアによって維持出来る。人として社会の中で
共存出来る」と言う。

4.こうすれば予防出来る

米国ではアルツハイマー病の患者数が2050年には今の3倍になるとの予測が出ているが、「発症を5年遅らせる」と患者数は減り、更に認知症にならないで一生を終わる人が増えるという予測が出ている。

では、どうすれば発症を遅らせられるか。

福岡県久山町では50年以上にわたって住民の健康状態を追跡調査している。65才以上でアルツハイマー病と診断された人の割合は、1992年 1.8%だったが、2012年には12.3%と6倍以上急増していることが分かった。
一体どういう人がアルツハイマーになりやすいか?を調べたら生活習慣との関わりが分かった。

認知症になりやすい人
   糖尿病 2.1倍  
   喫煙  2.7倍
   高血圧
   肥満

認知症になりにくい人
   運動 0.6倍
   減塩
   禁煙

群馬大学山口教授は「身体を動かすことが脳に一番良い。運動をしない人は認知症のリスクが高い。身体にたくさん酸素を取り込むような運動が良い。うーんと力むような運動は良くない。歩くのは良い」と言う。

清原先生は「アルツハイマー病は生活習慣病と同じ。認知症のリスクは脳卒中、心臓病と同じ。だから予防も可能。全部実践すると3-4割減る。」と言う。

イギリスが認知症の予防に成功し世界を驚かせた。

イギリスケンブリッジ大学キャロルブレイン教授のチームが発表した。 ギリスの高齢者7500人を調べたところ、年々増えると思われていた認知症が1990年代に比べて2010年代では23%も減少していることが分かった。
ブレイン教授は「認知症の患者が以前に比べて減少に転じたのは、脳卒中と心臓病の予防対策が認知症の減少に大きく関係していると思う」と話している。
イギリスでは脳卒中と心臓病を減らす対策に着して10年で共に40%も減らすことに成功したという。
成功の鍵は10年前にスタートしたある制度にあった。 患者の生活習慣病を減らし患者の健康を維持出来れば医師にポイントが付く制度である。 例えば、45才以上の人の血圧を5年以上記録すればポイントが付く。高血圧の人を見つけて、45%の人が高血圧を改善出来ればポイント。 ポイントにより医師の収入は15%程増えた。
イギリスの生活習慣病対策は他にもある。
・たばこの自動販売機を減らす
・塩分摂取量を1日6G以下に減らすため85食品に目標の塩分量を設定した。
生活習慣病対策を個人任せにせず、社会全体の仕組みで対応したことが大きい。
イギリスではGDPの1%を認知症の対策に費やしている。 認知症になるのを5年遅らせることが出来れば認知症の人は半減するだろう。

イギリスでは「心臓に良いことは脳にも良い」と国家戦略で取り組んでいると猪原国立循環器病研究センター医長は言う。

我が国も予防は自治体、治療は医師ではなく、 国民の生活習慣病対策を抜本的に見直す必要がありそうだ。

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埼玉県在住・男性
趣味は、ドライブ、花の観賞、旅行、パソコン、カメラ、軽音楽を聞くことです。健康・医療問題にも関心があります。東日本大震災と福島原発事故は人生観と生活習慣を変えました。
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